プータとわたしと時々ダーリン

目の不自由なおじいちゃん犬プータと家族のささやかな日常を綴ります

ずっとずっと大好きだよ

 

これまでプータさんのお世話記録を残すことによって、良い思い出づくりや、誰かのお役に立てればと思い、このブログを書いてきました。

 

悲しいご報告になりますが、4月23日の日曜日にプータさんは目覚めることのない眠りにつきました。

 

悲しみと寂しさでいっぱいで、何をどう書いたらよいのか悩んでいたのですが、飼い主として、プータさんへの愛と感謝を込めて、最後の記録を残しておこうと思います。

 

そしてこの記事を通して、犬と人間、種類は違っていても、お互いを思いあえる最高の家族になれることを知っていただけたなら、きっとプータさんも喜んでくれるのではないかと思います。

 

楽しいお話ではありませんが、お読みいただけたら幸いです。

 

よくワンちゃんやネコちゃんは、自分の最期を知っており、家族にちゃんとお別れをして逝くと聞きます。

 

プータさんも自分の命の締めくくりを、家族のために使い果たしてくれたのではないかと思っています。

 

というのも、プータさんが亡くなる前々日、義父が亡くなり、お葬式のことや火葬の日取りなど、いろいろ予定が入ってきたので、留守中のプータさんのお世話をどうしようかと悩んでいたのです。

 

いろいろ考えた末、少々不安はありましたが、私の母にオムツ替えの仕方やご飯のあげ方を事前に教えて、留守番をお願いすることにしました。

 

ところが、そんな予定を立てた矢先ににプータさんの体調が急変してしまったのです。

 

22日の土曜日、いつものようにお昼ごはんを食べ、お腹いっぱいになってお昼寝をしていたのですが、この一年ほど落ち着いていた痙攣発作が急に起きてしまいました。

 

病院に連れていき、痙攣止めの注射や薬を使ってみたのですが効果がなく、丸一日発作が続き、最期は抱っこしている状態で息を引き取りました。

 

だんだん力が抜けていき、ピクリとも動かなくなってしまったプータさん…

 

もう何度名前を読んでも動きません…

 

今思えば、1ヶ月くらい前からでしょうか、時折右の前足が床につかなく、少し痙攣しているように思う症状があったんです。

 

腰もかなり曲がっているし、首も床に近い状態でずっと下がっていたので、ヘルニアからくる麻痺が出ているのではないかと思い、病院で診てもらったのですが、腰からくる麻痺なら後ろ足に症状が出るらしく、手か肩に痛みがあるのかもしれないということで、痛み止めをもらって様子を見ていました。

 

一時的に症状は和らいだように思ったのですが、やはりこれは本格的な痙攣が起こる前兆だったようです。

 

どうやら、左側の脳に腫瘍があったと思われ、右側の手に症状が出たんだと思います。

 

そう考えると体にずっと違和感があったと思うのですが、ギリギリまで頑張っていたのかもしれません。

 

空気を読む天才のプータさん。

 

私が義父のこと、お留守番のことで困っていることに気がついたんだと思います。

 

「お母さん、安心しておじいさんの火葬に立ち会えるよ、僕が連れて行ってあげるから大丈夫。ずっと一緒にいてあげるよ。」

 

そんな風に言ってくれていたのかもしれません。

 

そして発作が起きた日は、たまたま息子が泊まりにくることになっていた日で、家族みんなが揃っている日でした。

 

辛い一日となりましたが、お兄ちゃんにも抱っこしてもらったり、強張った体をさすってもらったりして安心したのではないかと思います。

 

こうしてみんなに見守られながら、お母さんの腕の中で眠ってしまったプータさん。

 

寂しい思いをさせずに済んだのだから、と何度も言い聞かせるけど、胸が痛くてたまらない。

 

25日の火曜日に、同じ斎場で午前にプータさん、午後が義父の火葬となりました。

 

その日の朝は気持ちのいいお天気だったので、火葬前のほんの少しの時間、プータさんの好きだった日向ぼっこをさせてあげることができました。

 

冷たくなってしまった体に、もうこんなささやかなことしかしてあげられない。

 

このままずっと頭を撫でていたい、手を握り締めていたい、そう願ってもどんどん時間が過ぎていきます。

 

人間は死に対してなんて無力なんだろうと思ったり、今ある命がなんて尊いのだろうと思ったり、気持ちの持って行き場がなかなか見つからず、無理やり自分を納得させていました。

 

プータさんは最期まで強い子でした。

 

生きる力の強さを私に見せてくれました。

 

「生きるとは、自分にとって大切な人だったり、大切なことのために命を費やすことだとボクは思うよ。」

 

そう教えてくれたのではないかと思います。

 

プータさんが自分の全てを尽くして教えてくれたことを、大事に心に収めておきたいです。

 

会いたくて、会いたくて、ムギュっと抱きしめたいけどもう出来ない。

 

「プータさん、プーくん、プーちゃん、プータ!」

 

そうやって名前を呼ぶときに、心の中で生き続けられるのなら、お母さんはこれからも呼び続けるからね。

 

一緒に過ごしてきたどんな日にも、たくさんの愛があって幸せでした。

 

プータさん、ありがとうね!

 

プータさんのこと、ずっと忘れないからね!

 

プータさん、ずっとずっと大好きだよ!