今回は、角膜潰瘍のお話しを書いてみたいと思います。
プータさんの目が水晶体脱臼だとわかってしばらくしてから、目を引っ掻いて角膜潰瘍になってしまいました。
角膜の傷を治すためには、抗生剤ともう一種類、点眼薬をささなけれならないのですが、検査薬の点眼が怖かったらしく、目薬を拒否するようになってしまいました。
傷が浅ければ自然治癒することもあると言われたので、飲み薬で様子を見ることにしました。
でもステロイドと抗生物質の飲み薬は炎症はるおさまるのですが、やはり傷は改善しません。
今までお世話になっていた病院では、あまり積極的な治療を勧められず、14歳ということで平均寿命にきていると言われました。
私としても、体にあまり負担になることはさせたくないですし、自然に老いを受け入れることも大事なことと理解していたつもりです。
でも、目の前で段々と目をしょぼつかせてつらそうにしているプータさんを見ていると、このまでいいとは思えません。
子犬の頃からお世話になっていた病院ではありましたが、眼科に力を入れている病院がちょうど近所にあることがわかったので、そこに行ってみることにしました。
水晶体脱臼のことも含めて、眼圧を測ってもらえたり、今までしてもらえなかった治療がそこではしてもらえて、もっと早く病院を変えるべきだったと後悔しました。
今となれば当然なのですが、目の病気にはどんなに嫌がっても目薬は必須なのです。
目の治療には、飼い主さんがかなり頑張らなくてはなりません。
結局、プータさんの目の傷は、難治性角膜上皮びらんまで進んでしまって、手術をすることになってしまいました。
犬の目の治療は、どこの病院でもできるという訳ではないですが、今はいろいろ出来るようになっているんですね、
角膜潰瘍の手術は、角膜に格子状の傷をわざとつけて、細胞の修復を促して治すのだそうです。
そして、修復している間は、瞬膜と言われる膜を引き出して、傷口を覆うように瞼に縫いつけます。
角膜にわざと傷をつけたり、瞬膜フラップ術があるなんて、ホントびっくりです。
瞬膜を外すための抜糸をするまではドキドキでしたが、手術のおかげで角膜が再生されているのが確認でき、下の組織にしっかりついてくれたのでほっとしました。
格子状についた傷は、3か月くらいかけて無くなっていきます。
一泊二日の入院だったのですが、お迎えに行って声をかけた途端、「どうして僕を一人にしたの」と言わんばかりにクンクン鳴き始めました。
声がガラガラ声に枯れていて、不安と淋しさでずっと鳴いていたようです。(泣)
家に連れて帰ってから4日間、抱っこをしていると鳴き止むのですが、下におろすとまた鳴き始めるので、家族交代で抱っこです。
こんなに怖い思いをしたのだから、よくならなくちゃねと思いながら、苦手な目薬、飲み薬、頑張りました。
目薬は今も続いているのですが、嫌がる子にするのは大変です。
この目薬の苦労話はまたいつか書いてみたいと思います。
こうして角膜の治療はとりあえず落ち着いたのですが、そもそも水晶体脱臼の目です。
気が休まることなく、問題はまだまだ起こります。
私自身も更年期を迎えているということもあって、うまく問題に対処していくのにはすごくエネルギーが要ります。
でも、自分が大変だからと言ってお世話の手をゆるめる訳にはいきません。
「こうやって人って強くなるのかも」って思いながら過ごしている今日この頃ですが、次回は少し、私のことをお話ししてみたいと思います。